2015年ワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC) 優勝者であるオーストラリアのササ・セスティック氏(Sasa Sestic)が創設したプロジェクトオリジン(Project Origin)より、カーボニックマセレーション(Carbonic Maceration)プロセスのコーヒーロットが、CMセレクション(CM Selections)というシリーズで発売されることが2018年3月16日に発表されました。
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コンペティションレベルのコーヒー豆を一般消費者に届けるためにシリーズされています。このことにより、カーボニックマセレーションを使用したコーヒー豆が世界中で手に入るようになります。
カーボニックマセレーションについて
カーボニックマセレーションは、元々はワインの醸造技術であり、それをコーヒーの精選処理に応用したものです。
ワインの世界では、
- 炭酸ガス浸潤法
- 炭酸ガス浸漬法
- カルボニックマセレーション
- カルボニック
- マセラシオン・カルボニック
などとも呼ばれています。
コーヒーの世界では、まだ新しく、決まった呼び方がないため、ここではカーボニックマセレーションと呼びます。
カーボニックマセレーションの特徴は、パルピング後ステンレスのコンテナにコーヒー豆を入れてCO2を注入して密閉し、一貫性のある管理された環境下に置くことで、フレーバーを発達させることができる点です。
2015年のワールドバリスタチャンピオンシップでササ・セスティック氏が紹介して以来、カーボニックマセレーションは注目を集め、プロジェクトオリジンはいろんな国で多様なカーボニックマセレーションの技法を研究を進めました。
カーボニックマセレーションを紹介している2015年のプレゼンテーションは以下で確認できます。
>>>カーボニックマセレーションプロセスを使用したササ・セスティック氏のプレゼンはコチラ
CMセレクションについて
CMセレクションは、品評会のようにカッピングスコアによって評価するのではなく、フレーバープロファイルに基づいて4つのシリーズで展開されます。
フレーバープロファイルを基にシリーズ展開する理由として、そうすることで消費者にとって、好みのコーヒーを探しやすくなったり、特定の体験をしやすくなるという点をあげています。
また、CMセレクションは、ワールドバリスタチャンピオンシップなどのコーヒーの大会で使用されるレベルのコーヒーをレアにして価値を上げるためではなく、そのレベルのコーヒーを一般消費者にも届けるために開発されました。
また、それと同時に素晴らしい仕事をする生産者を認知させ、適正な価格で取引を行うことが目的です。
CMセレクションの4シリーズ
CMセレクションは、インディゴ、ジャスパー、アンバー、ダイアモンドの4シリーズです。
インディゴ(Indigo)
インディゴは、濃厚なフレーバー、力強いフルーツ、、ユニークなアロマが特徴。
広範でかつ実験的な発酵プロセスを経たコーヒーが含まれており、骨格のある力強い風味のプロファイル。
ジャスパー(Jasper)
ジャスパーは、レッド、オレンジ、イエローフルーツを連想させるフレーバーが特徴。
これらのコーヒーは、カーボニックマセレーションプロセスが施されたもので、中程度の透明感とフレーバーのあるプロファイル。
アンバー(Amber)
アンバーは、甘みとデリケートなフレーバーが特徴。
オレンジフルーツ、イエローフルーツのプロファイル。
カーボニックマセレーションプロセスが施されたもので、濃厚さよりも繊細さとフレーバーの透明性に重点が置かれています。
ダイヤモンド(Diamond)
ダイアモンドは、4シリーズの中で最もエレガントで繊細なプロファイル。
フローラルでクリーン、洗練された穏やかなフレーバーが特徴。
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