2014年イタリアのリミニにて開催されたワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC)で9位に入賞したアイルランド代表 ピート・ウィリアムスバリスタのプレゼンテーションを紹介します。
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ピート・ウィリアムス(Pete Williams)バリスタは、アイルランドはダブリンにある、WBCでお馴染みの3feに所属しています。
コーヒー豆
ニカラグアはリモンシリョ(リモンシーヨ)農園ウォッシュトプロセス・ハイブリッド品種のエチオサル(Ethiosar)種を使用しています。
プレゼンテーションのポイント
クオリティとサステイナビリティに特化したプレゼンテーションです。
地球温暖化で標高の高さを追いかけるように高い位置を目指して栽培地を移動させるのではなく、低い標高でも高品質なコーヒーが生産される方法を探すべきであるという主張しています。
その一例として、クオリティとサステイナビリティの両面を兼ね備えることが可能な、エチオサル種を紹介しています。
エチオサル種について
- ニカラグアの農園主リカルドは、気候の変化に伴い、自社農園のコーヒーノキが病気の被害を受けており、必要に迫られて生まれた病気に耐性のある改良品種。
- スダンルメ種とサルチモール種とヴィラ サルチ種の交配種(サルチモール種(Sarchimor)はヴィラ サルチ(ビジャサルチ,Villa sarchi)とティモール(Timore)の交配種。)
- スダンルメ種とサルチモール種を交配させた後、風味の点で改善ができると考え、ヴィラ サルチ種とさらに交配させたもの。
- 標高800mでもそれ以上でも栽培可能。
- 効率的に育てることが可能。
- 低い標高でも高い品質の風味特性をもつ。
- 低い標高のため、育てること自体もより簡単になる。
以上のことから、経済的にも労働環境的にもサステイナビリティ(持続可能性)に長けており、しかも高品質であると紹介しています。そして、どう高品質なのかをプレゼンテーションのドリンクで証明しています。
エスプレッソコースでは、スダンルメ種から鋭いグリーンなアップル、タンジェリンがもたらされ、ヴィラサルチ種からフルボディ、ハニーのような甘みがもたらされると説明しています。
シグネチャービバレッジ
素晴らしいフレーバーを際立たせるにはどうすればよいか、シェフの経験からアイデアのヒントを得たドリンクを作成しています。
シグネチャービバレッジの材料
- タイムインフュージョン
- スマックインフュージョン(スマックは植物の実を乾燥させた赤紫蘇の色をした酸味のあるスパイス)
タイムインフュージョンはフローラルな風味とハニーを強調させるため加えます。
スマックはフルーツ系のフレーバーを非常に相性がよく、エスプレッソの酸を際立たせるために使用します。
上記2つの副材料をシリンダーのような容器に入れ、エスプレッソマシンのスチーマーにホースをつないで、スチームにて優しく加熱します。最後にジャッジにその容器を手渡し、エスプレッソと混ぜ合わせることによって、エスプレッソの風味をより明確に感じるドリンクに仕上げています。
フレーバープロファイル
- ミルクビバレッジ:トーストアーモンド、スウィートビタースコッチ、
- エスプレッソコース:フルボディ、ハニー、鋭いグリーンアップル、タンジェリンの酸、ゼストのような苦み
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