2015年のワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC) にて8位に入賞したイタリア代表、ジャコモ・ヴァネリ(Giacomo Vannelli) バリスタのプレゼンテーションを紹介します。
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コロンビア・フィンカ・ブエナビスタ・カツーラとボリビア・フィンカ ・デイビッド・ビルカ・カツーラを使用しています。
シグネシャービバレッジでは、エスプレッソの新しいフレーバーを引き出すのではなく、ネガティブな要素を取り除き、ポジティブな要素を増幅させることで、エスプレッソコースのエスプレッソをさらに複雑に進化させたドリンクを提供しています。
ジャコモ・ヴァネリバリスタは、家族がコーヒーの仕事をしており、生まれたときからコーヒーと触れ合っていたというイタリアのコーヒー貴公子です。
彼の弟であるピエトロ・ヴァネリ(Pietro Vannelli)氏も同じくコーヒー業界で活躍しています。2017年のイタリア国内のラテアートの大会Campionato Italiano Latte Art (CILA)で見事4位に入賞しています。
WBC 2015, 8位 –ジャコモ・ヴァネリ-プレゼン概要
コロンビアとボリビアの2種類のコーヒーを使用。
使用コーヒー1:コロンビア・フィンカ・ブエナビスタ・カツーラ
- 国:コロンビア
- 農園:フィンカ・ブエナビスタ
- 標高:1700m
- 品種:カツーラ
- 脆い品種。
- マイクロクライメイトの影響で、素晴らしいプロファイルになる。
- プロセス:フーリーウォッシュト
- 果肉除去時に50%ミュシラージを残す。
- タンクに移し、24時間発酵させる。
- その後、スタンダードな洗浄を行う。
- フルーティな風味、複雑な甘みがもたらされる。
- エイジング:8日間
- エスプレッソで使用
使用コーヒー2:ボリビア・フィンカ ・デイビッド・ビルカ・カツーラ
- 国:ボリビア
- 農園:フィンカ ・デイビッド・ビルカ
- 焙煎:ハズビーンで焙煎されたもの
- 品種:カツーラ
- プロセス:パルプドナチュラル
- ミルクビバレッジで使用
- ボリビアは高い標高、肥沃な土壌、定期的な雨があり、環境がよい。
- しかしボリビアにはテクノロジーがない。
- ハズビーンのCOEであるスティーブ・レイトンと農園、そして、先端技術が合わさって、素晴らしいコーヒーに進化した。
- このコーヒー豆は、素晴らしい環境に技術を持ち込んで育てられたもの。
- 具体的には、乾燥時、コーヒー豆を1層になるようにインディアンベッドに配置する。
- 最新機器を導入して発酵を管理する。
- →糖度の管理につながる。
- ミルクとの相性を考えて、パルプドナチュラルにした。
WBC 2015, 8位 –ジャコモ・ヴァネリ-プレゼンの流れ
- エスプレッソコース
- ミルクビバレッジ
- シグネシャービバレッジ
エスプレッソコース
- 使用コーヒー:コロンビア・フィンカ・ブエナビスタ・カツーラ
- 粉量:21 g
- 抽出量:40 g
- 酸味:ミディアムハイ
- 甘み:ミディアムハイ
- 苦味:ロー
- フレーバー:ブラックベリー、ザクロ、ブラウンシュガー
- タクタイル:ミディアムボディ、クリーン、ロング&スムースマウスフィール
ミルクビバレッジ
- 使用コーヒー:ボリビア・フィンカ ・デイビッド・ビルカ・カツーラ
- フレーバー:ストロベリー、レーズン、ミルクチョコレート
- タクタイル:クリーン、クリーミー
シグネシャービバレッジ
テーマ
- エスプレッソコースのエスプレッソをさらに複雑に進化させたドリンク。
- 新しいフレーバーを引き出すのではなく、ネガティブな要素を取り除き、ポジティブな要素を増幅させる。
材料
- エスプレッソ
- ドラゴンブリュワーで抽出したコーヒー
- ラズベリーの浸漬液
- レッドグローブグレープの浸漬液
材料1:エスプレッソ
使用コーヒー:コロンビア・フィンカ・ブエナビスタ・カツーラ
- エスプレッソの3フェーズにわける。
- フェーズ1の特徴:ボディをつくる。( 18%tds)
- フェーズ2の特徴:酸味と甘みのバランスを整える。( 11%tds)
- フェーズ3の特徴:水っぽく苦味が出る。(4%tds)
- 水っぽくなるのと、苦味を防ぐため、フェーズ3を使用せず、ラスト3秒前で抽出をストップして使用しない。
- エスプレッソのフェーズ1とフェーズ2を抽出し、氷の入った容器に囲まれたカラフェに流し込みクールダウンさせる。
材料2:ドラゴンブリュワーで抽出したコーヒー
使用コーヒー:コロンビア・フィンカ・ブエナビスタ・カツーラ
- 粉量:20g
- 湯量:50g
- 4%tds
- ドラゴンブリュワーにて抽出。
- この抽出比率は、本来ならば正しい抽出比率ではない。
- エスプレッソのフェーズ3を再現するために使用する。
- エスプレッソを合わさることで、リッチなフレーバーと複雑性と甘味を加えることができる。
材料3:ラズベリーの浸漬液
- エスプレッソは、クールダウンすることでマウスフィールとブラウンシュガーフレーバーは増加する。
- しかし、ラズベリーフレーバーを失うため、冷やしたラズベリーソースでそれで補う。
- 冷たいラズベリーインフュージョンを使うのは、甘みを足さずにフレーバーを補うため。
材料4:レッドグローブグレープの浸漬液
- 酸の調整し、エスプレッソのバランスを整えるために使用。
シグネシャービバレッジの工程
- 材料1を抽出し、クールダウンさせる。
- 材料2を抽出し、材料1に合わせる。-(材料5)
- 材料5に材料3,4を合わせる。
総合的なシナジーをもたらす。
- フレーバー:ブラックベリー、ザクロ、ブラウンシュガー
- マウスフィール:スムース、ラウンド
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