2017年韓国ソウルにて開催されたワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC) にて15位に入賞した台湾代表シングルオリジンエスプレッソ&ロースト(Single Origin Espresso & Roast)のメロディー・ルー(MELODY LU)バリスタのプレゼンテーションを紹介します。
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メロディー・ルー バリスタは、エチオピア・グジ・ウォッシュトのコーヒーを使用し、コーヒーへの扉を開けた瞬間をテーマにしています。
多くの人がコーヒーを美味しいと思う感覚的な体験をするのはエスプレッソベースのミルクビバレッジであるため、ミルクビバレッジをクラシックなドリンクと定義。
そして、メロディー・ルー バリスタ自身が、コーヒーへの扉をひらくきっかけとなったのがエチオピアのウォッシュトのコーヒーだったとのこと。
「ミルクビバレッジ」と「エチオピア・グジ・ウォッシュト」の二つを軸に、実際的にカフェで提供することを想定したプレゼンテーションを展開しています。
コーヒーは、日々のツールであり、毎日仕事で使用・提供する材料であることを言及しています。
その可能性を探求するために、シグネシャービバレッジでは、日常的に使用しているコーヒー豆であるエチオピア・グジ・ウォッシュトと、カフェに通常ある副材料のミルクとレモンジュースを使用しています。
そして、実際的にオペレーション可能な方法でミルクビバレッジをより爽快感のあるドリンクにアレンジしています。
WBC 2017, 15位 –メロディー・ルー|プレゼン概要
使用コーヒー:エチオピア・グジ・ウォッシュト
エチオピア・グジ・ウォッシュトの基本情報
- 国:エチオピア
- 地域・処理施設:オロミア州グジゾーン・ハンベラ・ワメナ(Hambella Wamena)
- プロセス:ウォッシュト
- 品種:エアルーム(74110、74112、その他伝統的なエアルームのミックス)
- 標高:2200m
- 生産者:DW Coffee Export Plc.
エチオピア・グジ・ウォッシュトを使用するに至った経緯
- メロディー・ルーバリスタ個人が、コーヒーに魅せられたのは、エチオピアのウォッシュトのコーヒー。
- 興味深いフルーティなフレーバーがあったため。
- もっと可能性があるのではないかとコーヒーへの扉を開けたのがエチオピアのウォッシュトのコーヒーだった。
ミルクビバレッジをクラシックなドリンクと定義
- 多くの人々にとって、コーヒーへの扉を開くのは、エスプレッソベースのミルクビバレッジ。
- ミルクビバレッジをクラシックなドリンクと定義。
DW Coffee Export Plc.について
- コーヒーの生産者であり、輸出者。
- 20年間の経験がある。
- 伝統的に栽培されているエアルームと、実験的な74110,74112などの品種がある。
→高い標高で育つことで、非常に高いカップクオリティとなる。
- 火山地帯で栽培されており、正しいタイミングと気候がマッチしたときにだけ、注意深いケアの下、コーヒーはポテンシャルを発揮できる。
→これらが、エチオピア・グジ・ウォッシュトに複雑な風味をもたらしている。
- ピックアップ後8時間以内に、洗浄、浸漬、パルピングされる。
→明るい酸とクリーンカップをもたらす。
- その後10日間乾燥用ベッドにて乾燥処理。
- さらに15日間保管エリアにて寝かし、コーヒー豆の水分値を安定させる。
焙煎
- 198度
- デヴェロップメント時は7度上げる。
- 明るい酸を引き出しつつしっかりとしたボディをとれる焙煎。
グラインダー:K30 Vario Air
- K30 Vario Airのフラットバーは、薄片状のサイズの粒子を与えますが、適切な量の細かい粒子を生成する。
- よりバランスをとることができ、ラウンドなテクスチャになる。
WBC 2017, 15位 –メロディー・ルー|プレゼンの流れ
- ミルクビバレッジ
- シグネチャービバレッジ用のエスプレッソを抽出。
- エスプレッソコース
- シグネシャービバレッジ
ミルクビバレッジ
多くの人にとって、コーヒーへの扉を開くきっかけとなる一番クラシックなコーヒードリンクがミルクビバレッジ。
レシピ
- 粉量:21 g
- 抽出量:40 g
- ミルク温度:50度
- 5 オンス(約147ml)総量のカップを使用し、5mmアンダーフィルで提供。
- 5mmのフォームを形成。
- 開口部に広がりのある薄いカップは、傾けたときにフォームと液体が半々程度になり、スムースな質感を感じやすくさせる。
フレーバー/タクタイル
- タンジェリン
- モルト
- ミルクキャラメル
- ベルベットテクスチャ
エスプレッソコース
レシピ
- 粉量:21 g
- 抽出量:40 g
フレーバー/タクタイル
- ブンタン
- 白桃
- 緑茶
- コーヒーの花
- メディアムライトウェイト
- ラウンドスムーステクスチャ
- ティー、フローラル、ロングフィニッシュ
シグネシャービバレッジ
コンセプト
- コーヒーは、日々のツールであり、毎日仕事で使用・提供する材料であるため、一般的なカフェにある材料を使用。
- 多くの人にとって、コーヒーへの扉を開くきっかけとなる一番クラシックなコーヒードリンクのミルクビバレッジをアレンジしたドリンク。
- メロディー・ルー バリスタ自身がコーヒーへの扉を開くきっかけとなったエチオピアのウォッシュトであり、日常的に提供しているグジのコーヒーを使用したもの。
- クラシックなドリンクであるミルクビバレッジのミルクをより爽やかにすることで、エチオピア・グジ・ウォッシュトの特徴である爽やかさを引き出して、新たな一面を感じるドリンクを作成。
エスプレッソ
エスプレッソコースの前に抽出。
- 粉量:21 g
- 抽出量:40 g
材料1:ミルク 300g
- ミルクビバレッジの後、82度までミルクをスチームで加熱して意図的に熱変性させる。
- その後、ステンレス製ザルを2重でフィルターし、固形物を分離。
- 牛乳の脂肪分と一部のたんぱく質を取り除くため。
材料2:イエローレモンジュース 12g
- レモンジュースはだいたいカフェにあるものなので使用。
- エチオピア・グジ・ウォッシュトにあるシトラスのフレーバーを引き上げる。
- ミルクに加えることで、pHを下げ、酸で変性させる。
→甘みとクリーミーさは残る。
シグネチャービバレッジの工程
- ミルクビバレッジの後、シグネチャービバレッジ用のミルクを加熱し、熱変性させる。
- 材料2を加える。
- 2重のフィルターで固形分を分離させる。
- 比較的温度の低い水の入った容器に材料1と2の入ったピッチャーを4分間入れて、20度まで温度を下げる。
フレーバー/タクタイル
- 紅茶
- プルーン
- グレープフルーツ
- 白い花のフローラルが長く続く
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