2015年のワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC) にて4位に入賞した香港代表、ドーン・チャン・クン・ホー(Dawn Chan Kwun Ho) バリスタのプレゼンテーションを紹介します。
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2017年1月26日にfacebook上で、公式にドーン・チャンバリスタが香港のカッピングルーム(The Cupping Room)を卒業したことがアップされていました。
プレゼンテーションでは、コロンビア・セロ アズールのゲイシャ種を使用し、スゥヴィー(sous vide)というフランス料理で開発された真空調理法を用いて、フレーバーとボディを最大限引き出す方法を紹介しています。
WBC 2015,4位 – ドーン・チャンバリスタのプレゼン概要
「ベストコーヒーはなぜベストエスプレッソではないのか?」
それらをイコールにする方法の試行錯誤の過程、最終的に導いた答えを説明。
使用コーヒー:コロンビア・セロ アズール・ゲイシャ
- 国:コロンビア
- 地域:バジェ・デル・カウカ県トルヒージョ(Trujillo, Valle del Cauca)
- 農園:セロ アズール(Cerro Azul)
- 品種:ゲイシャ
- プロセス:ウォッシュト
- 生産者:カフェ・グランハ・ラ・エスペランサ(Café Granja La Esperanza)
ドーン・チャン・バリスタが思うベストコーヒーの条件
- ウォッシュト
- 高い標高
- 品種はゲイシャ
これらの条件は以下をもたらす。
- 素晴らしい酸味
- 複雑なアロマ
- 特徴のあるフレーバー
- クリーンカップ
しかしエスプレッソにすると、以下のデメリットがでてくる。
- 酸味が強すぎる
- アンバランス
- 弱いボディ
試行錯誤の過程
- 焙煎時間を長くする
→ローストフレーバーが元々のフレーバーを損ねてしまう。
- 抽出時間を長くする
→一般的なコーヒーと似たような味になる。
解決策:スゥヴィー(sous vide、真空調理法のこと)
- 挽く前に30分間45℃で密閉パックに入れ、お湯の中でコーヒー豆を温める。
- 化学エネルギーの変化はないが、コーヒー豆内部の温度が上昇しより成分を抽出しやすくする効果がある。
- 元々のフレーバーを引き出しながら、ボディも最大限引き出すことができる。
WBC 2015,4位 – ドーン・チャンバリスタのプレゼンの流れ
- エスプレッソコース
- ミルクビバレッジ
- シグネシャービバレッジ
エスプレッソコース
フレーバー
- オレンジ
- キャンディ
- ブラックティフィニッシュ
- ミディアムボディ
- シルキーマウスフィール
- クリーン
ミルクビバレッジ
5分多くスゥヴィー(真空調理法)する。
→アロマがより引き立ち、セロ アズールの甘みを強調する。
フレーバー
- ベルガモット
- オレンジクリーム
- かすかなミルクティ
シグネシャービバレッジ
材料
- エスプレッソ
- ワシントンアップルジュース(複雑さを強調するため)
- アマリロ(amarillo hops、苦味を少し加えバランスを整えるため)
- レディグレイ(シトラス系のフレーバーひきたてるため)
- ドライアイス(フローラルなアロマを強調するため)
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WBC2015まとめ
ザ・カッピングルームオーナーのカポ・チウバリスタのプレゼン
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スゥヴィー(sous vide、真空調理法)を使用したプレゼン
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