2017年のジャパンバリスタチャンピオンシップ(JBC)にて5位に入賞した飯高 亘バリスタのプレゼンテーションを紹介します。
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飯高 亘バリスタは、非常に有名な農園であるパナマのエスメラルダのゲイシャ種を使用して、エスプレッソで抽出したときのタクタイルの弱さを補う方法を紹介しています。
シグネシャービバレッジでは、エアロプレス抽出したアイスコーヒー、カスカラティー、エルダーフラワーのシロップ、カスタムウォーターで作った氷を使用し、大きめのワイングラスで提供することでアロマを多分に感じるオリジナルドリンクに仕上げています。
ジャパンバリスタチャンピオンシップ 2017 5位
飯高 亘-プレゼン動画
残念ながら動画が削除されておりました。
また確認できたらご紹介します。
ジャパンバリスタチャンピオンシップ 2017 5位
飯高 亘-プレゼン概要
使用コーヒー:パナマ・エスメラルダ・マリオ・グリーンティップゲイシャ
パナマ・エスメラルダ・マリオ・グリーンティップゲイシャの基本情報
- 国:パナマ
- 地域:ボケテ地区
- 農園:エスメラルダ・マリオ
- 農園主:ピーターソンファミリー
- 品種:グリーンティップゲイシャ
- プロセス:ナチュラル
- 標高:1675m
- 収穫:3月14日にハンドピックされたもの
- 焙煎:ミディアムロースト(10分30秒、210度)
- エイジング:10日目
栽培場所であるエスメラルダ・マリオについて
- 山の中の自然環境と共生して栽培されている。
- 年間降水量:4000mlあり、土壌をやわらかくし、ゲイシャ種の細く長い根を深く根付かせることができる。
- 日射量が多いエリアであり、シェードツリーを植えて、日射量をコントロールしている。
- シェードツリーの葉は落ちると、土壌の養分になり、保湿効果をもたらす。
- マリオエリアのナチュラルプロセスの特徴は、強い柑橘系の印象とともに冷めてから甘さの印象が開花する。
素晴らしい風味を生み出すことに繋がるエスメラルダ・マリオの品質管理について
- 赤い実よりさらに上のワインレッドカラーの実のみを収穫
- 熟度レベルの高いコーヒーのみを選別
- プロセスに入る前に、カラーが統一するよう選別し、熟度のレベルをそろえ、精度を上げる。
- ドライイング:8日間
- ドライング中にも、発酵が進みすぎている豆、ダメージのある豆を毎日取り除く。
- パーチメントになってからもスクリーンサイズとカラーの選別を行う。
→クリーンカップにつながる。 - 農園主のピーターソンファミリーは、エリアごとに分けたコーヒーチェリーの味を確かめて、美味しいチェリーがなる木を見極める。
- カッピングをして木の選定を行い、カップクオリティにつなげている。
ゲイシャ種のタクタイルを引き出すための2つのアプローチ
- 常温のカップを使用して提供。
→エスプレッソコースで実施。 - コーヒー豆をドライアイスで冷凍し、低温抽出する。
→エスプレッソコースとミルクビバレッジで実施。
ドライアイスで冷凍したコーヒー豆を使用し、低温抽出することについて
- ガス抜けがピークのエイジング10日目で冷凍する。
- 低温抽出は、抽出効率を下げるが、その反面、タクタイルが向上し、滑らかになる。
- 液体の温度が下がることで、マリオ地区のナチュラルプロセスコーヒーの特徴である冷めてから感じる甘さをしっかりと感じることができる。
ジャパンバリスタチャンピオンシップ 2017 5位
飯高 亘-プレゼンの流れ
- シグネシャービバレッジ用のエスプレッソを抽出。
- エスプレッソコース
- ミルクビバレッジ
- シグネチャービバレッジ
エスプレッソコース
レシピ
- 粉量: 20g
- 抽出量: 42g
- コーヒー豆はドライアイスで冷凍したものを使用。
- 常温のカップを使用して提供。
フレーバー
- ジャスミン
- ピンクグレープフルーツ
- ネーブルオレンジ
- ハニー
タクタイル
- ミディアムボディ
- スムーステクスチャー
- シロップのような優しい触感でフィニッシュ
ミルクビバレッジ
エスメラルダのテロワールに以下3点が加わることで、新たなフレーバーである、リッチなチョコレートやシュガー系のフレーバーを感じるようになる。
- 焙煎:ミディアムロースト(10分30秒、210度)
- コーヒー豆を冷凍し、低温抽出する。
- ミルク
レシピ
- 粉量: 21g
- 抽出量: 42g
- コーヒー豆はドライアイスで冷凍したものを使用。
- ミルクの温度:60度
- ミルク量:100ml
- アンダーフィルで仕上げることで、1口目から液体とフォームがバランスよく合わさることができる。
フレーバー
- ミクルチョコクリーム
- 生キャラメル
- ロイヤルミルクティー
- フレッシュバナナ
シグネシャービバレッジ
- 実際に農園を訪れて体験したゲイシャ種のチェリーの風味を再現したドリンク
- 生産者であるピーターソンファミリーへの尊敬の念と感謝の気持ちを表した。
材料1:急冷したエスプレッソ 4ショット
- エスプレッソコースの前に抽出し、クールダウン。
- 常温の豆を使用
→アロマを引き出す。 - 粉量: 20g
- 抽出量: 40g
材料2:エアロプレス抽出したアイスコーヒー 30g
- 粉量: 30g
- 抽出量: 350g
- 水は、マグネシウムが多めの硬度70のカスタムウォーターで抽出。
→風味に奥行を出るようになる。
→酸の明るさを表現するため。
材料3:カスカラティー 20g
- エスメラルダのカスカラ5g、上記のカスタムウォーター200gを使用。
- 4分間浸漬し、その後8時間ゆっくり冷やしたもの。
材料4:エルダーフラワーのシロップ 15g
- フローラルな風味と甘さを引き出す。
材料5:上記のカスタムウォーターで作った氷
シグネシャービバレッジの工程
- 上記材料を入れる。
- ステアする。
- 大き目のワイングラスに注ぐ。
- スワリングしてから提供する。
→大き目のワイングラスを使用することで、1口目からアロマを感じることができる。
フレーバー
- マスカット
- 洋ナシ
- プラム
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