デール・カーネギーの有名な著書の一つに「人を動かす」という本があります。
初版発行は1936年であり、もう80年以上昔の出版物、考え方になります。
しかし、「人を動かす」は不朽の名作として、いまだに多くの書店の目立つところに並べられています。
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今回、世界のバリスタ競技会であるワールドバリスタチャンピオンシップ(WBC)で活躍している日本人バリスタのプレゼンテーション内容を2014年から最新のものまで、動画と共にまとめて紹介します。
「2014年」という年が、ワールドバリスタチャンピオンシップで日本人が初めて優勝した年になります。
スペシャルティコーヒーの業界は、最新技術がたくさん取り入れられるため、昔のプレゼンテーションには古くなった技術も存在するかもしれません。
しかし、人の心を動かすために必要なことは、デール・カーネギーのベストセラー書籍「人を動かす」と同様いつの時代でも不変であり、今見ても学ぶべきものがたくさん詰まっています。
井崎英典バリスタ
井崎英典バリスタはワールドバリスタチャンピオンシップに唯一優勝した日本人
井崎英典バリスタは、ワールドバリスタチャンピオンシップで今だに唯一の優勝を経験している日本人です。
2014年当時は、丸山珈琲所属で、その後独立され、サムライコーヒーエクスペリエンスを立ち上げバリスタのコンサルタントなどをされています。
井崎英典バリスタがコスタリカのタラス・モンテコペイマイクロミル・ラ・メサ農園の同年代である生産者エンリケ(Enrique)氏とともに、「エスプレッソ・フォーカスド・コーヒー」と名付けられたエスプレッソ用のコーヒー豆と「カプチーノ・フォーカスド・コーヒー」と名付けられたカプチーノ用のコーヒーを作ったというストーリーです。
2年という時をかけて、お互いに信頼関係を構築して生まれたコーヒー豆を使用した15分間のプレゼンテーションは、コーヒーに対する井崎 英典バリスタと生産者エンリケ氏の共通する情熱が凝縮されているように感じます。
シグネチャービバレッジでは、アップルシロップ、ピーチネクター、硬水のアイスキューブを副材料として使用し、お客様の期待を超えるフレーバー体験を提供するドリンクを作成しています。
以下よりより詳しく動画と共に確認できます。
井崎英典|2014年ワールドバリスタチャンピオンシップ優勝プレゼン
2018年に初収穫? 井崎英典バリスタが名付けた「La Finca Kizuna」
ワールドバリスタチャンピオンシップ2014の後、エンリケファミリーは、新たに農園を入手したそうです。井崎英典バリスタは、エンリケファミリーにその新たな農園を名付けてほしいと依頼され、「Finca Kizuna(キズナ農園)」と命名されました。
丸山珈琲過去ブログによると、Finca Kizunaは、2018年に初収穫が期待されていますので、もうすぐ物語の続きが見れるかもしれません。
岩瀬由和バリスタ
ワールドバリスタチャンピオンシップ2015年、2016年の日本代表経験者
レックコーヒーのオーナー岩瀬由和バリスタは、2014年,2015年のジャパンバリスタチャンピオンシップで2年連続で優勝し、2度日本代表としてワールドバリスタチャンピオンシップへ競技者として参加されています。
ワールドバリスタチャンピオンシップの成績は、2015年は7位、2016年は2位に入賞されています。
トップバリスタの4人に1人が選択するコーヒー豆 ナインティプラス社
岩瀬 由和バリスタは、ナインティプラス社とチームで協同されており、2015年と2016年のどちらの年もナインティプラス社のコーヒー豆を使用してプレゼンテーションを行っています。
ナインティプラス社のコーヒー豆は、2017年の韓国で開催されたワールドバリスタチャンピオンシップのセミファイナリスト16名のうち、4名もの競技者が使用しています。
- WBC2017 4位 カナダ代表 ベン・プット バリスタ
- WBC2017 8位 中国代表 ジェレミー・チャン バリスタ
- WBC2017 13位 ギリシャ代表 コンスタンティノス・イアトリディス バリスタ
- WBC2017 14位 ルーマニア代表 ラヴィニア・トマ バリスタ
岩瀬由和バリスタの2015年ワールドバリスタチャンピオンシップ7位プレゼン概要
2015年のワールドバリスタチャンピオンシップにおいて岩瀬由和バリスタは、ナインティプラス・パナマ・ゲイシャエステートのコーヒー豆を使用して、素晴らしい酸、ゲイシャ種のフレーバー、ボリュームある甘さの3つの観点からパナマ・ゲイシャエステートの魅力をプレゼンテーションしています。
以下よりより詳しく動画と共に確認できます。
岩瀬由和|2015年ワールドバリスタチャンピオンシップ7位プレゼン
岩瀬由和バリスタの2016年ワールドバリスタチャンピオンシップ2位プレゼン概要
翌年2016年のワールドバリスタチャンピオンシップにおいて岩瀬由和バリスタは、2015年に使用したナインティプラス・パナマ・ゲイシャエステートのコーヒー豆に加え、同じくナインティプラス社のエチオピア・マゴコロエステートのコーヒー豆を使用し、2種類のコーヒー豆をブレンドするのではなく、綿密に計算した上で2種類のコーヒー豆を織り交ぜる「インターウィービングコーヒー(Interweaving Coffee)」という考え方を提案しています。
以下よりより詳しく動画と共に確認できます。
岩瀬由和|2016年ワールドバリスタチャンピオンシップ2位プレゼン
鈴木樹バリスタ
ワールドバリスタチャンピオンシップへ日本人として最多出場経験者
丸山珈琲の鈴木樹バリスタは、日本代表者として3度ワールドバリスタチャンピオンシップに参加したことがあります。
ワールドバリスタチャンピオンシップへは2010年、2011年、2017年に代表資格を取得しており、それぞれWBC2010では5位、WBC2011では4位、WBC2017では2位に入賞しています。
今回は、直近の2016年ジャパンバリスタチャンピオンシップでのプレゼンテーションと、2017年のワールドバリスタチャンピオンシップでのプレゼンテーションを紹介しています。
鈴木樹バリスタの2016年ジャパンバリスタチャンピオンシップ優勝プレゼン概要
2016年ジャパンバリスタチャンピオンシップにおいて鈴木樹バリスタは、パナマ・エルブーロ農園のゲイシャ種のコーヒー豆を使用し、ゲイシャ種の魅力を多角的に説明しています。
そしてエスプレッソの過抽出の原因である300ミクロン以下の微粉を除去する微粉除去装置を使用して、華やかなでクリーンな味わいを持つコーヒーのポテンシャルを最大限に引き出す方法を提案しています。
以下よりより詳しく動画と共に確認できます。
鈴木樹|2016年ジャパンバリスタチャンピオンシップ優勝プレゼン
鈴木樹バリスタの2017年ワールドバリスタチャンピオンシップ2位プレゼン概要
2017年ワールドバリスタチャンピオンシップにおいて鈴木樹バリスタは、ボリビア・フィンカ・ラス・アラシータスのゲイシャ種を使用しています。
そして、新しく考案したという抽出方法「ダブルグラインド」を紹介しています。
ダブルグラインドは、グラインドを二回に分け、それぞれ挽く前に液体窒素を添加して急冷させる手法です。
前回特集記事でご紹介してますが、数ある冷却媒体の中でも液体窒素は、最も低温の部類に入ります。
以下よりより詳しく動画と共に確認できます。
鈴木樹|2017年ワールドバリスタチャンピオンシップ2位プレゼン
石谷貴之バリスタ
石谷貴之バリスタは2018年ワールドバリスタチャンピオンシップの日本代表
フリーランスの石谷貴之バリスタは、2017年のジャパンバリスタチャンピオンシップで優勝し、2018年の6月にオランダのアムステルダムにて開催されたワールドバリスタチャンピオンシップ2018の日本代表として競技に参加しセミファイナリストである11位になりました。
石谷貴之バリスタの2017年ジャパンバリスタチャンピオンシップ優勝プレゼン概要
2017年のジャパンバリスタチャンピオンシップにおいて石谷貴之バリスタは、カフェの実務的な問題点を取り上げ、根本原因までさかのぼって突き止め、一般的なカフェでも普通にあるものを使用してその問題に対する解決策を提案しています。
品質のよいコーヒーは焙煎を浅くすると風味特性が明確になりますが、それをエスプレッソとして抽出すると酸が強くなり、バランスを欠き、酸っぱく感じてしまうという問題を取り上げています。
カフェの実務的な問題点とは、品質のよいコーヒーでも焙煎を少し深くして提供することが多いというものです。その問題に対して、スパウトを冷却することで解決を図っています。
より詳しくは、以下より動画と共に確認できます。
石谷貴之|2017年ジャパンバリスタチャンピオンシップ優勝プレゼン
石谷貴之バリスタの2018年ワールドバリスタチャンピオンシップ1位プレゼン概要
エチオピア・ゲシャ・ビレッジ・オマブロックのコーヒー豆を使用しています。
理想的な特徴を持つコーヒーのポテンシャルを最大限活かすために選択したグリーンコーヒー、焙煎、抽出におけるストーリーをシェアしています。
石谷貴之|2018年ワールドバリスタチャンピオンシップ-11位プレゼン
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